乙訓・まちの話題…P18
2市1町のユニークなまちの活性化の動きを集めました!
【Muko】
「向日市を自転車競技のメッカにしたい」地域課題共有型コミュニティ
「むこうスタイルCAFE」開催
5月21日、京都向日町競輪場で、学生など若い世代で向日市のまちづくりを考える「京都むこう未来応援会議」が初めてのイベント「むこうスタイルCAFE」を開催しました。テーマは、「競輪場をもっとみんなの身近なものに感じてもらいたい!」。向日町競輪場や自転車競技をキーワードにした、市民アイディア交換会といったものです。
参加してくれた市民は、子ども連れのファミリーや学生など25人。まずは、高野秀雄所長から競輪場の歴史や現状について学び、次いで、競輪選手の窓場千加頼選手や小谷実選手らから、出走表の見方やレース予想についてのレクチャーを受けました。実際に場内で開催中のレースも見学。はじめて競輪を見たという参加者がほとんどで、迫力あるレースに、盛り上がりました。
意見交換会では、 「今年4月から自転車保険が義務化となったことに併せて、自転車教室を競輪場で開催してはどうか?」、「ファミリー向けにピクニックブースを増設しては?」など、多彩な意見が出されました。
次回は、全国高等専門学校デザインコンペで、向日町競輪場についてプレゼンし、見事入賞を果たした学生さんを中心に、 「プレゼン大会」を企画中。向日市をもっともっとワクワクできるまちにしていくためにと、若者たちが頑張っている姿に期待が膨らみます。
【Nagaokakyo】
移動スーパーは走ります 移動スーパーとくし丸
長岡京市はスーパーマーケットの「激戦区」のイメージでしたが…。「どんなにたくさんスーパーがあっても、足が不自由になったり、車の運転ができなくなったりで、買い物に出掛けるのが難しい高齢者は多いんですよ」と、リバティ長岡の池上康治会長。リバティ長岡は、市場時代から数えれば、50年もの長きに渡り地域の方々の暮らしを支えている地域密着型スーパーです。 阪急長岡天神近くという好立地のリバティ長岡店でさえ、毎日のように買い物に来てくれていたお得意様から「買い物に行きたくても、行けないんよ」と言われることが増え、池上さんにとって「買い物難民」はリアルな課題でした。「なんとかしてあげたい」と模索すること数年。「これだ!」とピンときたのが徳島で始まった「移動スーパーとくし丸」です。
会議室の壁。その一面に貼られた市内の地図には、マーカーでたくさんの丸が付けられています。スタッフが一軒一軒訪ねて歩き、移動スーパーのニーズをリサーチし、書き込んだものです。やみくもにトラックを走らせ、適当な空き地でお客様を待つというのではなく、 来て欲しいと言われるお宅の前まで行くのが「とくし丸」。一軒一軒訪ねて訪問ルートを組むという、手間のかかる準備をしたからこそ、移動スーパーへの期待を肌で感じることができたと池上さん。
その日に食べたいものを、手にとって選ぶことができるって、ささやかだけど、とっても幸せなことなのかもしれません。幸せをたくさん詰込んで走る「とくし丸」を応援していきたいですね。
問合せ:リバティ長岡 長岡京市長岡2丁目1-23
☎075-953-1188(とくし丸専用)
http://liberty-nagaoka.com/index.html
【Nagaokakyo】
古くて、 一番アタラシイ!
国登録有形文化財×障がい者がイキイキできる職場
なかの邸
阪急・西山天王山駅から歩いて10分もかからない、西国街道沿いに中野家住宅はあります。街道の茶屋だったという主屋は江戸末期に建てられ、農家と町屋の特徴を併せ持つ貴重な建物。また、昭和になって増築された茶室「皎庵」は、大山崎の聴竹居を建築した藤井厚二との縁の深い工匠・北村傳兵衛によるものです。
市に寄贈されていたこの貴重な文化財が、この秋から「おばんざいとお酒 なかの邸」として利用されることになりました。運営していくのは、障がい者支援に取り組んでいる「暮らしランプ」。障がいを持った方々が、地域で働き、ちゃんと賃金を得られる事業を展開していくという試みです。ですから、「なかの邸」が開くのはディナータイム。美味しいお酒とおばんざいで収益をしっかり上げていきます。料理は、地元でとれる野菜や京都縦貫道を利用して届く新鮮な魚を使ったおばんざい。そう、「おばんざい」とは「京都の常の日のお惣菜」のことですから、地域のおばあちゃんたちにも加わっていただきメニューを考え、調理も伝授してもらいます。
その他にも、竹箸や苔玉作り体験も用意され、観光拠点としての役割も期待されています。優しさにあふれた、古くて一番アタラシイ素敵なお店が「なかの邸」。秋のオープンが楽しみですね!
中野家住宅「おばんざいとお酒 なかの邸」
※オープンは11月の予定
- 長岡京市調子1丁目
- 問合せ:一般社団法人暮らしランプ ☎075−874-3331
info@joro-to-coffee.com
【Oharano】
地元工務店6社がコラボすれば、
街並みに付加価値のある素敵な家ができました
「はるひのプロジェクト」がスタート!
静かな里山の風景が広がる大原野。この地域は、むやみな市街地化を抑制するために法的な制限が設けられた市街化調整区域にあたります。ですから、老朽化した建物をリノベーションすることも、ちょっとややこしい手続きが必要となり敬遠されがち。そこで、地元の工務店のネットワーク団体・NPO法人京都くらし方研究会が、メンバーから有志を募り、協働することで様々な課題を解決していこうと立ち上がりました。「はるひのプロジェクト」です。
老朽化した賃貸住宅が立ち並ぶ区画を、6つの会社が共同で買い取り、そこに、街道型の町屋住宅をイメージした同じ外観を持つ6つの住宅を建築しました。そして、ここからが素敵なのですが、6社がそれぞれにこだわったデザインや工法で、腕を競いあうんです。伝統的な工法にこだわった和風建築であったり、ガーデンデザイナーが提案する家だったり、スタイリッシュな和モダンであったり、そして、梁の有る無し、壁紙のチョイス…、同じ外観なのに、一歩入れば、それはそれは個性的なオンリーワンの住宅ができました。
5月26日にグランドオープンした「はるひの」には、たくさんの人がつめかけ、一軒一軒、丁寧に建てられた家を体感していました。
新しい、まちづくりの試みとして、注目されそうです。
はるひのプロジェクト問合せ
- 京都府京都市西京区大原野上羽町147-1
- 問合せ:はるひの事務局(株式会社リヴ内)
☎075・924・0211(受付時間/9:00∼17:00) haruhino@kyo-kura.or.jp