京都から大阪、東京、イタリア、アメリカ・・・竹の伝統技術を世界へ。
竹垣専門店「長岡銘竹」で職人として20年。斬新な竹の商品開発や海外での実演など、 いま竹工芸の世界で注目の人です。
真下さんの挑戦が始まったのは、4年前にさかのぼります。会社の現状をみるにつけ「何も考えずに仕事を続けていけば、必ず先細りになる」という危機感に襲われたのがきっかけでした。
竹垣は、寺社仏閣、和食店舗や伝統的な日本家屋で使われる特殊な製品です。日本の伝統建築が減り続けている現状で、「下請けの仕事を待つだけの職人集団では存続できない。経営戦略を持った会社へと転換しなければならない」と考えたのです。根っからの職人気質である三島社長は、この考えになかなか同意してくれませんでした。説得の末、「やってみたらええがな」という社長の一言から、会社の変革が始まりました。
まず、ホームページの開設を皮切りに、一般消費者に向けたチラシやパンフレットの制作、竹のインテリア商品の開発など、それまでしていなかった一般消費者をターゲットにした取り組みを始めたのです。
「できる限り国の補助金などを利用して会社に負担のないようにしました」と、あくまで会社本意です。そんな積み重ねの一つ一つが確実に実を結び、徐々に売上に反映してきました。特に絶妙なバランスで立つ「京銘竹ボトルスタンド」は、見た目のインパクトも大きく、百貨店の展示会やイベントなどで話題になり、全国竹産業連合会が主催する「第15回バンブーデザインコンペ2016」にも出展。見事入賞しました。
ボトルスタンドと並行して、真下さんは次々と新しい事業を展開します。